産業用機械の扉・ドアの種類

ここでは、産業機械に使われる扉(とびら)・ドアについて、種類と特徴、種類と用途、 動作補助(アシスト)の種類 についてご紹介いたします。多種多様な産業機械のに合わせて扉の選択は重要です。 産業機械に使われる扉の種類と用途について徹底解説した「選定ガイド」もイプロスにて進呈しております。どうぞご活用ください。

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産業機械の扉(とびら)・ドアについて

産業機械の扉・ドアは、機械の工作室の内と外の遮断と開放を切り替えるといった重要な役割を持っています。扉には目的に応じてさまざまな開き方があります。建物のドアによく見る開き扉や押し入れの引き戸は、最も一般的な扉の方式として普及しています。他にも上下に昇降する昇降扉や、省スペースなスライド扉など多様な開き方の扉があります。

産業機械の外装カバー設計のシーンでは、視認が必要な場合は窓付き扉とする、加工に水や油を扱う場合は防水・防油の機能を付加した扉にする、機械の騒音を和らげる場合は防音扉を採用するなど、さまざまな扉の種類の中から、扱う部品(ワーク)、用途、ユーザーの利便性によって最適な選択をします。

 

産業機械の扉(とびら)・ドアの種類と特徴 早⾒表

産業機械の外装カバーで使用することが多い扉の種類と特徴をわかりやすい表形式にまとめました。

 

扉の種類動作の方向開口の大きさ省スペース構造がシンプルデザイン性
開き戸水平△開閉スペース要
引き戸水平△戸袋要△レール要
リンク式スライド扉水平△リンク要
折れ戸水平△レール要
リンク式昇降扉上下△リンク・補助
旋回扉上下○補助

 

産業機械の扉(とびら)・ドアの種類と用途

ここでは、産業機械の外装カバー設計のシーンで活用される主な扉の種類と用途、使用事例などをご紹介します。

開き戸

扉(とびら)といえば、⼀般的に開き⼾を指します。ヒンジ(蝶番=ちょうばん)でフレームと⼾板をつなぎ、その軸を中⼼に⼾板が弧を描いて開閉します。⽚開き⼾と両開き⼾があり、両開き⼾は観⾳開きとも呼ばれます。構造がシンプルなので設計がしやすく、コスト⾯でも有利です。タキゲン、スガツネ⼯業などの要素メーカーからバリエーション豊かなヒンジを選択できるのも魅⼒です。

⼀⽅で、扉の旋回スペースが必要であり、狭いスペースへの設置は不向きです。

引き戸

溝やレールに案内され、左右に⼾をスライドして開閉する⽅式です。単純な機構で済むので⾃動扉(⾃動ドア)にも採用されています。開けた扉が前に出ないので、扉の動作スペースが不要です。そのため通路が狭い場所でも開閉が可能です。さらに、防⽔・防油対策がしやすい構造なので⽔や油を使⽤する雰囲気で使いやすいです。

⼀⽅で、開き⼾よりは構造が複雑になり、コストがかかることがあります。また、⼾板を開けたときの収納スペース(⼾袋=とぶくろ)が必要なので、機械の幅が⼩さい割に扉を⼤きく開けたい場合は⼯夫が必要でしょう。

リンク式スライド扉

リンク式スライド扉は、リンク機構で扉の動く軌跡や⾓度を変化させながら動作ができます。新幹線や⼤型バスの前扉や、トランクのハッチにも採⽤されており、新幹線ではプラグドア、⼤型バスではスライドドアまたはグライドスライドドアと呼ばれることもあります。リンクを専⽤設計することにより、扉の軌跡や⾓度を⾃由に設定できることから、開き⼾では機械正⾯に開けるスペースがなく、引き⼾では⼾袋のスペースが確保できない場合でもこの扉なら解決できます。

また、扉の動作がダイナミックで美しいため、⼯業デザインの観点からも魅⼒的な扉の⽅式です。アドライズの機械カバーは、お客様の機械に合わせたリンク式スライド扉の設計に対応いたします。

 

折れ⼾

折れ戸は、2枚の戸板を並べてヒンジ(蝶番)でつなぎ、一方の戸板とフレームをヒンジで接続し、もう一方の戸板を溝やレールに案内し、スライドさせながら2枚の戸板の間で折れて開閉する方式の扉です。住宅のクローゼットや浴室の扉でよく見かける理由は、広く開口でき、狭い場所でも開閉しやすい特徴にあります。

産業機械への用途では、メンテナンスで広く開けたいが通路が狭いなど、省スペースが求められる環境に向いています。

リンク式昇降扉

リンク式昇降扉は扉を開けた状態では戸板が上部に保持されるため、ユーザーの目の前は広く自由な空間となり、戸板を気にすることなく中のワークへのアクセスが可能です。さらに、扉開閉(昇降)のための天井の高さは必要ですが、左右のスペースが不要なので機械を接近させて並べることが可能です。

また、リンク構造により扉の姿勢を保ったまま開閉できるので取っ手の位置の変化が小さく、身長の低いユーザーでも開閉しやすいといった利点があります。リンク式昇降扉の開閉方法は、ガスダンパーアシストによる手動かモーター駆動による電動があります。アドライズの機械カバーでは、美しく迫力のあるリンク式昇降扉の設計に対応が可能です。

旋回扉

旋回扉の構造は、身近なところでは自動車のハッチバックに採用されています。フレームと戸板の上部をヒンジ(蝶番)でつなぎ、左右にガスダンパーを設置した構造が一般的です。ヒンジ軸を中心に戸板が弧を描いて上下に開閉するので、リンク式昇降扉同様に機械上部に扉が保持されるので、内部へのアクセス性が良く、左右の開閉スペースが不要で、機械の設置の自由度が高いです。さらに、構造がシンプルなので設計がしやすく、コスト面でも有利です。

設計では、扉の旋回するためのスペース、開いた際の取っ手の位置をよく検討しておくことがポイントです。

 

産業機械の扉(とびら)・ドア 動作補助(アシスト)の種類

産業機械の外装カバーの扉の動作補助には下記のような種類があります。アドライズの機械カバーは、ガススプリングや電動を使用した昇降扉の計算や構造設計を得意としています。

トルクヒンジ(フリーストップ)

扉の上下(昇降)方向への開閉など、開閉状態を保ちたい場合など、検討候補としてトルクヒンジがあります。購入品のヒンジを検討すれば済むので設計も施工も手軽です。また昨今はデザイン性の良いヒンジも増えています。

一方で、比較的軽い扉に向いた補助具なので、重量のある扉ではガスダンパーや電動を検討します。

ガススプリング(ガスダンパー)

産業機械の板金製の重量のある扉では、人の力だけでは動作が難しい場面があります。そのようなときは、ガススプリングを組み込むことで解決できます。特に上下(昇降)方向に開閉させる昇降扉やハッチに有効で、戸板の自重を打ち消すようにガススプリングの強さを設定することで、軽い力で開閉することが可能になります。

電動

モータ、電動シリンダ、アクチュエータといった原動機を用いた場合の扉を電動扉もしくは自動扉と呼びます。モータに減速機(ウォームギア)を組み合わせることでガススプリング同様に強いトルクが得られるため、昇降扉の開閉に有効です。また、電気的にコントロールすることで省力化、無人化の設備に適用できることもメリットです。

産業機械の扉(とびら)・ドア 選定ガイド

 

産業機械に使われる扉の種類と用途について徹底解説した資料です。どうぞご活用ください。

【掲載内容】
■機能から見た扉の種類
■扉の種類
■産業機械の扉(とびら)・ドアについて
■扉の動作補助(アシスト)の種類

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